今やスマホひとつで売買ができる時代、その中で人気を博しているのがフリマアプリの「メルカリ」です。
使ったことがない人でも名前くらいは聞いたことがあるかと思います。
そんなメルカリを使った転売が増えている中、転売の方法も多様化し様々なやり口で転売が繰り広げられています。
そんなメルカリを使った最先端の転売方法とはいったいどんなものなのでしょう。
そもそも「メルカリ」とは
誰でもスマホがあれば簡単に始めることができるフリマアプリ「メルカリ」を使って自宅に眠っている不用品を売ったり買ったりできるサービスです。
対面式のフリーマーケットがそのままスマホの中で行われている感覚でしょうか。匿名で利用することもでき、手軽に使えると人気なのですが、その手軽さゆえに無数の規約違反が起きる事態となってしまいました。
「メルカリ」転売
規約違反の中で非常に多いのが「メルカリ」転売、です。これはメルカリを使った転売方法で、ある商品をメルカリで購入し、そこへ金額を上乗せすることで利益を得る方法です。
例えば、商品Aを500円で買ったとします、そこへいくらか金額を上乗せ(わかりやすく500円追加したとしましょう)し、その商品をメルカリはじめAmazonやヤフーオークションなどの大手オークションサイト、他のネットショップで売ります。そうすると、上乗せした額(この場合は500円)が利益となるわけです。中には無在庫転売という、ない商品を転売する方法をとっている人もいます。
メルカリはアプリの操作が簡単なので誰にでもできますが、逆を言うと目の付け所さえよければ「誰にでもできてしまう」ので学生や主婦、サラリーマンなどの「転売ヤー」も増えています。彼らが主に行う転売方法は以下の通りです。
「海外せどり」
フリマアプリは世界中にアプリ利用者がいます。それを利用して、海外で高く売れる商品を扱った転売方法です。
例えば、日本の有名なアニメキャラクターのフィギュアや景品、その他カルチャーを扱った商品であれば、日本より海外のほうが高く売れます。
そこに目を付け、海外の商品を海外のオークションサイトから購入し、日本のフリマアプリや大手オークションサイトで売っている人もいます。
何が売れているのか、何が人気なのか、利益が出やすい商品ジャンルが分かれば、収入額は大きいと思います。
「メルカリ完結型せどり」
メルカリで買った商品を、メルカリで転売する方法です。
メルカリ内で物事が完結しているので「メルカリ完結型」なのです。購入してすぐ売ったり、購入金額以上で売ると転売目的だと思われてしまい、クレームのきっかけになりかねません。
もしそのようなことをするのであれば、少し時間をおいてからのが良いと思います。
メルカリの中には販売規則や規約がもちろん存在しますが、「メルカリ完結型」は違反にはならないようです。
メルカリ内でも転売業者がいないか定期的に確認はしているようですし、転売の常習性がなく、また買ったもののサイズが合わなかったなどの理由で転売している場合、手数料くらいでしたら上乗せしても大丈夫なようです。
しかし、個人間でのやり取りに加え顔が見えない分、出品者がどのような思いで出品したかはわかりません。
思いがこもった商品をすぐに転売されてしまうと出品者は不満に思うかもしれません。
まさかの「無在庫転売」
転売を行う人の中には、在庫がないにもかかわらずAmazonなどを使って「無在庫転売」をしている人がいます。
やり方としては、在庫がない品物をメルカリなどに出品し、売れたらそれと同じものをAmazonなどで購入、Amazonからそのまま購入者に品物が届く、という形です。
メルカリで高く売り、Amazonから安く発送してもらうという形で、自分で在庫を抱える必要もなく利益を得ることができる、いわゆる裏技のようなものです。
一気に大量の商品が流通するので、使用しているクレジットカードのポイントをたくさん貯めることができます。
「クレジットカード」を使うことが実はポイントで、メルカリで先に商品の代金だけを受け取ることもできますし、貯まったポイントで新たに商品を購入することができるので、現金が減っていくことはありません。
自分で発送の手続きや梱包する手間もなくスマホひとつで完結するのでとてもお手軽です。
しかし偽物を販売した場合はもちろん問題となります。
実はAmazonの中にも偽物を売る悪質な人もいますが、購入者がやりとりをするのは出品者です。
もしあなたが買ったものが偽物で、それを買った人が「偽物だ」と気が付いたとき、責任は出品者であるあなたにあります。
特に海外から買ったものなどは、直接商品を見ていないので偽物かどうかの判断が出来かねます。ここが一番危ないところだと思います。
情報の商材を売りつける場合も
メルカリなどを使って無在庫転売をする方法を「情報商材」として売りつけているのをよく見かけますが、これはその方法を教えることによって利益を得ているものです。
そこで使われている商材は非常に高額で、しかもその通りにやってみてもほとんど利益にならないのが現状です。リスクもかなりあるのでもしやるのであれば自己責任でお願いします。
Amazonで転売
Amazonは、フリマアプリと違って大手のサイトですので「安心・安全できる商品が豊富」という認識が広まっており知名度も高いです。
ですので、多少価格が高くても購入されることが多く、逆を言うと転売がしやすいサイトとも言えます。
メルカリから安く買い、Amazonで売ってみるのもいいかもしれません。これは一度メルカリから商品を購入しているので無在庫転売には当たりません。
またAmazonには「FBAサービス」というものがあり、月額4900円(税抜き)で梱包や発送を代わりに行ってくれるサービスもあります。
メルカリはこの点を自分で行わなくてはならないので非常に助かりますよね。自分が出品したものがたくさん売れる場合は良いですが、少ししか売れない場合はこの月額を支払うことが難しくなってくるので、そこは慎重に行いましょう。
転売で多く稼ぐポイントは「いかに安く商品を購入し、高く売って利益を得るか」です。その際のリサーチは重要で、FBAサービスを利用することによってそこに割いていた時間がリサーチの時間へと変わっていくかもしれません。
「転売目的」は違法だったような
そもそも転売を目的として出品することは、「他人物売買」といい法律違反には当たりませんが、メルカリでは禁止されている方法です。
メルカリ内にはきちんと「手元にないものを販売することは禁止」と表記されています。
しかし、無在庫転売をする人の数は減少傾向にあるもののまだまだいます。
そういった人の中には複数のアカウントを使い分けている人も多く、運営から何度も警告を受けているにも関わらず、アカウントを作り再び無在庫転売をするのはメルカリへの営業妨害にあたります。
他の利用者から通報されたり、悪評を付けられたりしますし、運営側も厳しくチェックしているので見つかるとペナルティやアカウント停止、さらには利益を得られないこともあります。
本来、「転売するための商品を購入して販売する」ことは、「仕入れ業務」に当たりますので「古物商」の免許が必要です。メルカリなどで転売をしている人は、ほとんどこの事実を知りません。
また、無在庫転売をする際にAmazonを利用することは先ほども触れましたが、Amazonを利用するには氏名や住所などの細かな個人情報を入力することになります。
それがそのままラベルに印字された状態で購入者のもとへ届きますので、購入者も出品者の名前を把握できるわけです。なので、もしトラブルなどが起きた場合は相手が誰なのかすぐにわかってしまいます。
実はすぐばれる「メルカリ転売」
メルカリ転売をしている人は、「少しでも安く購入したものを少しでも高く売りたい」と考えています。
もし自分が出品したものが高値で転売されていたら、もちろん反感を買うでしょうし、クレームを引き起こす原因にもなります。
なかなか改善しない場合は、何度も申し上げている通り運営側へ通報されます。バレないようにやっているつもりでも、同じ商品を一度にたくさん転売している場合が多いので、それを続けているとすぐにばれてしまいます。
Amazonを利用し無在庫転売をし、さらにAmazonのFBAサービスを利用してしまうと、購入者にAmazonの箱が届きますので、すぐに無在庫転売をしたことが分かります。
メルカリやAmazonでは定期的にチェックされていますし、大手オークションサイトの楽天やヤフオクでも規制がかかっていますので、行わないほうが良いです。
メルカリなどを利用する際、顔が見えないやり取りなので転売屋なのかそうでないのか、見分けることが難しいかと思います。ですが、見分けるポイントはいくつかありますので、以下に挙げておきたいと思います。
- 出品している数が少ないのになぜか高評価
- 評価が少なく、また本人確認が未確認の状態
- 悪い評価が続いている
- 品物を購入する前にコメント機能を使ってしつこく値上げ交渉してくる
- 同じ商品を多く出品している
- 購入専用のアカウントをつくり、購入したものの数が異常に多い
- 時計を値切る
- 定価以上で販売
- 発送まで、通常であれば1~2日のところ、4~7日と長い
- 自分のプロフィールを確認してほしい旨の記載がどこかにある
- 出張などの理由で発送が遅い可能性があることをプロフィールに記載している
ほんの一部ですが、転売屋を見つける参考にしてみてください。
メルカリ転売はじつはいいとこなし
メルカリは、現在販売にするには10%の販売手数料がかかります。
例えば、2000円で販売しようとすると、それとは別に200円の販売手数料がかかります。
プラスそこへ送料などもかかりますので、そのあたりのことを鑑みたうえで販売価格を設定しなければいけません。
またメルカリの出品者は、素人の方も多く商品の状態や梱包、送り方などにばらつきがあります。
丁寧にやってくれる人もいればそうでない人もいるのです。
転売を目的としてメルカリで商品を購入し、それの状態が悪くても、基本的に返品不可の出品者が多いので、損をしたことになってしまいます。
しかし、返品交渉を申し出れば運営側が聞いてくれることもあります。
こちら側が正当な場合は運営側が送料を持ってくれる場合もあります。
メルカリ転売は自分で梱包や発送をしなければいけません。量が多ければ多いほど、その作業に追われてしまうので、地味に時間がかかります。
もし転売をするなら
転売に関しては、「個人の自由」「自分が出品したものが高値で売られていたら残念」と賛否あります。
しかし、メルカリ内のコメントを見ると、被害にあったという声もたくさんあります。
もしこれからメルカリ転売をするなら、「メルカリやヤフオクなどで実物を買い、Amazonで売る」という正当な方法で攻めましょう。
転売自体は違法ではなく、その方法であれば悪い評価が付くことなく、あなたの対応次第でリピータが付いたり、長く安定した転売をすることができます。