思わず買ってしまうコピーライティング!【新・PASONAの法則】

新PASONAの法則とは日本を代表するマーケッターである神田昌典氏が考案した見込み客に購買行動を促すための文章の法則性を表したものです。

今回は新PASONAの法則の概要と使用例を紹介します。

新PASONAの法則(売れるコピーライティングの基本)とは

パソコンとスマホ

新PASONA の法則の前身であるPASONAの法則は、「売れるコピーライティング」の構成として、1999年に神田昌典氏が提唱したスタイルです。

PASONAの法則は5つのステップ:Problem(問題) Agitation(扇動) Solution(解決策) Narrow down(絞込) Action(行動)の頭文字と取ったものです。

この法則に従って商品販売のセールスレターを書いただけで、その売り上げ総額は1億円を突破したという実績を誇ります。

セールスレターに目を通した見込み客の「購買への意欲」を煽り、思わず購入してしまう文章が書ける法則になっています。

この法則はその優れた効果で、現在に至るまでマーケッターの間で絶大な支持を集めています。

PASONAの法則→新PASONAへ

PASONAの法則は、当時のマーケッターの間で「一大ブーム」になり、皆がこぞって使っていたのですが、誤った解釈で使われてしまった部分がありました。

2番目のステップ、A(Agitation)で、文章の書き手がお客様に対し「もし、これを使わなければ〇〇になる」と、いう部分に脅迫めいた言葉を使い、お客様を「恐怖」に陥れ、商品を購入させようとするケースが多発したのです。

そういった状況を鑑みて、神田昌典氏は2016年に発売した著書『稼ぐ言葉の法則――「新・PASONAの法則」と「売れる公式41新・PASONAの法則」の中で「新・PASONAの法則」を発表しました。

新・PASONAの法則の変更ポイント

新・PASONAの法則で変更になったのは、A(Agitation)に代わり、A(Affinity)=親近感・共感が使われるよになりました。、A(Agitation)=「煽る」という言葉のマイナー・イメージを払拭したかったようですね。

もう一つの変更点は、SO(Solution)=解決策の提示」が2つに分かれ、新たに「O(Offer)=提案」が追加された事です。

新PASONAの法則5つのステップ

ステップアップ

それでは、新PASONAの法則がどのような構成になっているか、順に見ていきましょう。

P(Problem)=問題を提起する

始めに、お客様に対し「○○でお悩みではありませんか?」「こんな事でお困りですか?」といった「悩み」や「問題」を提起します。

こちらが提起した事例に対し、お客様が「自分にあてはまるかも」という同調や、「もしかしたらそうかも」といった「気づき」を引き出す事で、ターゲティングをし、「商品を購入してくれそうな」見込み客を絞り込みます。

A(Affinity)=親近感・共感とは

商品の提供者が、悩みを抱えたお客様と同じ目線で「一緒に悩みを解決する」事で、親近感がわき、お客様からの信頼も獲得する事が可能になります。体験談や、具体的なストーリーを利用しながら、お客様に「共感」や「親しみ」を感じてもらい、お客様との距離を縮めていくことが重要です。

S(Solution)=解決を提示

お客様の「なやみ」や問題点が明確になったら、次は「悩みを解決する方法」を提示し、「悩みを解決するための商品」を案内します。

O(Offer)=提案

ここで具体的に商品内容やメリットを伝えていきます。商品の有効性や成分について、信頼性の高いエビデンス(商品の実物写真、研究データ、顧客の商品レビュー)他、著名人の推薦等で、お客様の信頼を獲得しましょう。また、お客様も商品を利用する時のイメージをふくらませてもらう事が大事です。

N(Narrow Down)=限定感・緊急感

商品内容に納得してくれたら、後はお客様が商品を購入するだけです。しかし、「今は忙しいから後で購入しよう」とか「欲しいけど、お金がないし」「他の商品と比べて見てから」等の様々な理由で、その場で購入に至らない場合も出てきます。

この段階で一端購入ページを閉じてしまえば、再び同じページに戻って来る可能性は低く、商品が売れる確率も下がってしまいます。

お客様をページにとどまらせ、一気に「購入ボタン」を押してもらうための対策が「N(Narrow Down)=限定性、緊急性」です。

商品に限定感、緊急感を持たせ「今」買うしかないとお客様に思わせる事です。下に具体例を示します。

N(Narrow Down)=限定感・緊急感 例

:本日11時59分まで1980円

:次回入荷未定

:100名様のみ限定商品

このように、「今すぐ」購入しなければならない必然性を商品に持たせ、お客様の「購買意欲」を高めて、ページからの離脱を防ぎます。

A(Action)=購買行動

いよいよ最終段階です。ここでは、せっかく決断してくれたお客様を確実に「商品購入」まで導きましょう。

「A(Action)=行動喚起」は、お客様が「購入行動」をしてくれるよう、最後にしっかりと背中を押すステップです。

商品のメリットやベネフィットをあらためて伝え、購入ボタンまで誘導しまししょう。「ご購入はこちら」等の目立つボタンを設置し、お客様が迷わず購入できるようにする事も大事です。

新・PASONAの法則を利用した例

新・PASONAの法則の流れは、おわかりになりましたでしょうか。

ここからは実際に、新・PASONAの法則の「書き方」を、商品ページを例にして紹介します。商品例は「シワを改善する美容液」です。

P(Problem)=問題を提起する提起

「近頃、鏡を見るとシワが増えてきたみたい。お化粧のりも悪くなったし。」

― こんなお悩みはありませんか?

◆「シワが増えてきた」という悩みを持っている、あるいは「シワが増えるとイヤだな」という潜在的な意識がある人をターゲティングします。

A(Affinity)=親近感・共感

「もう、年齢もあがってきてるからあきらめるしかないのかな?お肌のお手入れをするのもめんどうだし」

―そんな風についつい思いがちですよね?

◆悩みを受け入れて、お客様に共感と親近感を与えます。

S(Solution)=解決策を提示する

「あきらめないで下さい!〇〇ならシワを改善し、-10歳肌を目指せます」!

◆悩みを解決する方法として、商品を案内します。

O(Offer)=商品の提案

「○○はお肌の保水力をアップする成分XXを配合し、弾むようなハリと艶のあるお肌に導きます」

「購入したお客様の80%がリピートしている大人気商品です」

◆商品のメリットや、有効性、その裏付けとなるデータ等、客観的な判断材料も提示します。

N(Narrow Down)=商品に限定性、緊急性を与える

「初回に限り30%OFF!数量限定100個まで」

◆商品に「いますぐ購入しなければならない」限定性、緊急性を付加し、お客様に「迷っている時間」を与えないようにしましょう。

A(Action)=行動喚起する

「新規ご購入の方には〇〇をプレゼント!お申込みはこちらから!」

◆最後にお客様の背中を押し、「購買行動」を促進します。

最後に

現在ではマーケッターの間に広く浸透している新・PASONAの法則を解説しました。

コピーライティングのお悩みがある方は、是非この記事を参考にして下さい。